大型航空機の塗装における「見えない部分」を解消する方法 もし大きな輸送機の修理に携わったことがあるなら、その「見えない部分」がどれほど厄介かはご存知でしょう。 深い凹みや翼根の接合部、そして胴体の重なり部分など、標準的な加熱装置では到達できない場所があります。その結果、温度が低くなってしまい、防食塗料が均一に乾燥しなければ、大きな問題が発生します。 だからこそ、私たちは可動式のIR加熱装置を使用します。 実際の仕組み 固定式の加熱装置は対流に頼っています。つまり、熱い空気を周囲に送り込むというわけです。しかし、空気は動きが鈍く、狭い角の部分には届きません。 そこで、私たちはモーターを搭載したIR放射体を使用します。空気を加熱する代わりに、IR光が直接塗装面に当たります。装置が移動可能なので、問題のある場所まで直接持って行くことができます。これにより、倉庫全体を温めるためのエネルギーを無駄にすることがなく、必要な場所だけを効果的に加熱できます。 さらに、放射体の角度も調整可能です。表面が凹んでいる場合は、熱の方向を調整すればよいのです。平面の場合は、こんな方法では効果がありません。 装置と熱エネルギー 私たちは高出力のクォーツハロゲン管を使用しています。これにより、迅速に作業が完了します。特に、風が強くて寒い倉庫で作業する際には、非常に有効です。 しかし、注意が必要です。小さな範囲に過度な電力をかけると、下地塗料が焼けてしまいます。これを防ぐために、PIDコントローラーを使用しています。これにより、管が胴体にどれだけ近いかに応じて、電力が自動的に調整されます。 利点と欠点 もちろん、完璧というわけではありません。装置を動かす必要があるため、いくつかの問題があります。 例えば、大型の電源ケーブルを扱わなければならず、一日中引っ張ったりねじったりされます。また、普通のコンセントに直接接続することもできません。専用の産業用電源が必要であり、そうでなければ電圧が低下し、塗装の乾燥が不均一になってしまいます。 また、IR光は直線的にしか届かないため、何かがランプの前にあると、影ができてしまいます。 「設定して忘れる」というわけにはいきません。装置の動きを手動で調整し、見えない部分の各所に適切な熱が加わるようにしなければなりません。少し手間がかかりますが、確実に作業を完了させるためには必要な手段です。